恋ってなんなの?〜5話〜
「ねぇ、ちょっといい?」
ハッとして、振り返るとこの前屋上でショウ君と一緒にいた女の子がいた。確か名前は…
「あき…」
思わず呼び捨てで呼ぶと、睨まれた。
「…さん付けくらいしたら?」
「へっ!?…あ、あきさん…だよね?」
「そうだけど、星野サクラ」
フ、フルネーム…。そう驚いていると、あきさんは私を睨んだまま、
「ねぇ あんた、ショウの事、好きなの?」
そう聞いてきた。
「え…?好きなわけじゃ…ない」
「だったら、早くショウに返事して!?好きじゃないです、って!」
「っ…」
そうだ、まだ告白の返事をしていない。好きじゃないって言わなきゃ…。でも、なんだかモヤモヤする。
私が黙っているのが気にくわないのか、さらに険しい顔になったあきさんはどんどん私に詰め寄り、叫ぶ。
「あたしはショウの幼馴染なの。誰にもショウはとらせないからっ」
私がどうしようか困っていた時、
「あきさんっ!ここにいたんですかぁ〜。授業、始まりますよ?」
ショートカットの女の子が飛び出してきた。
「…わかった。」
その女の子があきさんを引っ張って教室に入っていく。
『だったら早く返事して!?好きじゃないです、って!』
そう言われた時、なぜか”なんか違う”と思った。なんでかな…私はショウ君の事が…?
「っ…」
続く