恋ってなんなの?〜一話〜
〜一話〜
私、星野サクラ、告白…されました。
それは昼休みのこと。
「あのさ、サクラ〜」
友達のミミが話しかけてくる
「何?」
「ショウ君がさっきね、消しゴムひろっ…」
「また、ショウ君かよ」
ミミは、同じクラスのショウ君のコトが好きで、よく私にショウ君のコトを話してくる。
「…ミミってば、なんで そんなにショウ君のコトが気になるの?まったく」
「はぁ…まったくサクラは…」
いやいや、呆れられても…呆れてんのはこっちなんですけど?
そう言い返そうとした瞬間、
バンっ
「ほえっ?」
ミミが机を叩いて、
「これは、恋なのよ!サクラだって、恋したらこうなるよ!?まったくサクラってば、気になる人もいないんだから…」
「……」
ミミにおされて、何も言い返せなくて、シーンと静かになった。気付けば、周りのクラスメイトもこちらをみて、黙ってる。
その沈黙を破るようにチャイムがなった。みんな我に返って、準備をしだす。次は移動教室か…
「…恋ってなんなの…」
恋なんて私には関係ない。好きな人も私を好きな人もいるはずな…
「ほ、星野さん!」
振り向くとショウ君が、手紙を差し出して
「これ、あの、読んでっ」
そう言うと、教室を出て行ってしまった。
手紙には
『放課後、屋上にきてください』
と一言…
放課後
「急に呼び出してごめん。」
私とショウ君が向かいあう。
「あの、えっと…」
「ショウ君?」
「星野さん!」
急にショウ君が私の肩を掴む。
「ほえっ!?」
「好きです!付き合ってくださぃ…」
ショウ君の声は段々、小さくなっていた。
「返事、待ってるからっ」
耐えきれないとでもいうように、ショウ君は帰って行った。
「…え…?」
私は何が何だか 理解出来なくて、しばらくその場で固まっていた。